【搭乗記】フィンエアー エアバス最新機A350-900XWB ビジネスクラス ヘルシンキ-成田

どーもpunioです。

今回はフィンエアーのビジネスクラス搭乗記をお届けします。今回の登場の目玉はなんといっても、エアバスA350-900XWBです。こちらの飛行機は、日本航空(JAL)がボーイング777から切り替えて導入を予定している機種になります。その最新機材を一足先に体験してきました。
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エコノミーコンフォート搭乗記はこちら

フィンエアーエアバスA350-900XWBビジネスクラスに搭乗するチャンスはたくさんある

ビジネスクラスというと結構いいお値段がすることで知られていますね。JALやANAだと数十万円します。しかし、フィンエアーであれば、エコノミークラスのチケットを持っていれば誰でもビジネスクラスにアップグレードするチャンスがあります。

JALやANAでは、搭乗券の運賃クラスによってアップグレードできるかどうかが決まってきます。セールなどとってもお得なチケットではアップグレードできないようになっています。さらに、アップグレードにはマイルを使う必要があるので、なかなか難しいのではないかと思われます。

私の場合は、マイルをたくさん貯めているので問題ありませんけど・・・。マイルというより運賃クラスのほうが問題になりますね。アップグレード可能な運賃クラスだと結局十数万円。中には割引されたビジネスクラスのほうが安いという現象まで発生します。

そんな中、フィンエアーではビジネスクラスにアップグレードできる3つのチャンスを用意しています。

  • ビジネスクラスの入札
  • ビジネスクラスアップグレード権の購入
  • ビジネスクラスアップグレード招待メール

ビジネスクラスに空きがあればオンラインでその座席を購入することができます。たまに、フィンエアーからビジネスクラスが空いているから乗りませんか?といったメールが来ることもあります。特に面白いのが入札システムです。

ビジネスクラスにアップグレードしたい場合に、いくらまでなら支払うという意思表示をします。一定期間募集し、一番高い価格を提示した方にビジネスクラスの座席が提供されるシステムです。ただし、最低価格が300~400ユーロと少しお高めです。アップグレードに興味がある方はこちらにアクセスしましょう。

フィンエアーアップグレード

当選した(購入した)場合、支払い方法としてフィンエアーのマイルか、クレジットカードを選択することが可能です。クレジットカードで決済できるというのがまたうれしいところですね。ビジネスクラスを空いた状態で運行するより、少しでも埋めたほうがいいという判断なのでしょう。

沖止めのエアバスA350-900XWB成田行き

私たちが搭乗する成田行きの飛行機は沖止めとなっていました。コンパクトが売りのヘルシンキの空港ですが、いろいろな国から飛行機がやってくるせいか、結構混み合っています。なんでも空港を拡張する工事をしているところだとか。

シェンゲン圏内から、シェンゲン圏外へ向かうルートでの搭乗だったのですが、保安検査は無し。また日本人は専用自動ゲートで出国審査も楽に通過できます。その後指定された搭乗ゲートへ向かいます。ゲートへ向かう分かれ道のところにフィンエアーのラウンジがあるので、フィンエアーラウンジから搭乗ゲートへ向かう事も簡単にできます。
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搭乗ゲートではビジネス等上級会員用とエコノミー用で分けて搭乗が開始します。搭乗口では特にポールなどで分けられることなく行われるので、エコノミーの方とごちゃごちゃしていて、ここだけはスムーズにいきません。

さらに、今回は沖止めの飛行機に搭乗することになり飛行機まではバスで向かいますが、先に搭乗ゲートを通過してもバスが出発するまでに時間が結構かかり、上級会員の優先感はあまりありませんね。

バスに乗ること数分。今回搭乗するエアバスA350-900XWBが現れました。地上から眺めるとかなり大きいです。エンジンは人間の身長以上あります。
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今回私が搭乗するのはこのエンジンの真横。窓側です。最新型のこの飛行機は騒音を低減しているといわれているのですが、その実力が気になるところです。

フィンエアーエアバスA350-900XWBヘリンボーン式ビジネスクラス

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白を基調とした真新しい空間が広がっていて、快適なひと時を過ごせそうです。ヘリンボーン式なので、座席が斜めに配置されています。この斜めというのが気になるという方もいるようですが、外を眺めながら離陸したので特に気になりませんでした。
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座席にはマリメッコのクッションが用意されています。
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シートをフルフラットにするとこんな感じ。足を収納するスペースとの隙間はなくほぼフラットです。シートベルトはクッション付き。
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ひじ掛けはせり上がるようになっていて、フルフラットにしたときにちょうど目隠しのようになります。
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三角のところは物入れで、ビジネスクラスのメニューやヘッドフォン・身の回りの小物類を入れられるサイズになっています。離着陸時は、ひじ掛けを下げておく必要があります。
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シートのコントローラーは壁に埋め込まれています。コンセントは110Vのユニバーサル形式。USBも設置されているのでスマートフォンの充電も可能です。その上はヘッドフォン用の差込口です。
ディスプレイのコントローラーは取り外せるようになっていて、裏側にはキーボードがついていました。しかし今回、フィンエアーのフライトでは使用できる機会がありませんでした。読書灯はLEDで数段階明るさが調整できるようになっています。
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ディスプレイは右下のボタンを操作すると出てくる仕組みになっています。どうやらこのディスプレイは、離着陸時に出した状態でもよさそうでした。
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足元のスペースは2段になっていて、エコノミーよりふかふかのブランケットがあります。左側にはペットボトルホルダーがあり、水が置いてありました。
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足を延ばす空間はこんな感じです。奥に行くほど狭くなっていて、先頭のシートも同様のようです。ここだけはスタッガードシートのほうがいいかなと思うところです。実際に寝てみるとつま先が狭い感じがします。
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ヘッドフォンはBOSEのノイズキャンセリング機能付きです。これがかなり良くできていて、エンジンからのノイズをかなり低減してくれます。ヘッドフォンをしながら寝るとぐっすり眠れる気がします。(つまり、エンジン横の場合、エアバスA350-900XWBの騒音レベルは結構あるということですね・・・。)
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水はこちらの軟水(スパークリングではない)が置いてありました。
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メニューリストの中に、朝食の事前オーダー表と日本の税関提出用紙が入っています。朝食のオーダーも事前に行うことができるので、食べたい料理がなくなってしまうといったことも避けられます。
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お客さんがどんどん搭乗してきます。その間に、ウェルカムドリンクが振る舞われます。シャンパンやブルーベリージュースなど。私はお気に入りのブルーベリージュースをもらいましたが、中には「エブリシング」といってCAさんを困らせている方もいました。
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いよいよ出発です。遠くにはJALのボーイング787がとまっています。
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空港の中に岩の大地がありました。岩を削りながら空港を造ったのでしょうか。
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目の前のモニターでは尾翼の取り付けられたカメラから飛行機の様子を見ることができます。離陸の瞬間です。普段見ない光景なので、窓側でなくても楽しめます。
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順調に高度を上げて東京へ向けて飛行しています。
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旋回時の様子もよくわかります。しかし、実際に中にいる人は、この画面を見ていなければ、旋回していることに気づかないくらい機内は安定しています。最新型だけあって、よく制御されています。
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シートベルトサインが消えて飛行機はゆっくり上昇中。エンジンが主翼から大きくせり出していることに気づきます。ちなみに、この時の時刻ですが日本時間で午後11時過ぎ。寝るのにちょうどいい時間ですが、これからお食事が始まります。

フィンエアービジネスクラスの食事とワインリスト

フィンエアーでは、事前に3つの食事から好きなものを注文することができます。

滋養と健康コース:アジア料理(日本を含む)
美食家コース:魚料理
シェフのおすすめ:牛肉以外の肉料理

これらの料理は機内で選べる料理とは異なり、専用で用意してもらえます。また、標準のビジネスクラスで用意されている料理に牛肉が含まれているためか、シェフのおすすめ料理は牛肉以外のトナカイなど日本人にとって珍しい肉を味わうことができます。
今回私は「美食家コース」を注文しました。美食家コースの内容を改めてよく読むと深夜フライトに適していない内容だったことに気づきます。「たっぷり召し上がりたい方におすすめ」と書かれています。寝るだけなのにそんなにたくさん食べなくてもいいかなと思いますね。
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機内食メニューです。スナックですが、夕食を終えた後にビジネスクラス中央付近に用意されています。
以下がドリンクの内容です。全ページ掲載します。
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シャンパンは1種類、白ワイン・赤ワイン・デザートワインはそれぞれ2種類ずつ。
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カクテルやノンアルコールドリンクも用意されています。食事中にドリンクの残りがなくなると、こちらから言わなくても継ぎ足してくれます。別のドリンクを味わいたい場合には気を付けなければならないポイントです。
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お食事の最初はおしぼりから。この時にあることに気づいてしまいました。私は今回ビジネスクラスの一番後ろの席を選択しました。それは食事の内容をあらかじめ選択したので無くなる心配がないから。でもCAさんはほかのお客さんを飛ばして私のところへすぐにやってきます。これは明らかに「ワンワールドエメラルド」効果です。その後、実際にCAさんのブログなどを見ていると、マイレージのランクが高い方からサービスする旨が書かれていました。マイレージのランクが高いと機内食の心配もいらないんですね。

きのこのマリネと菊芋のピューレ

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まずは前菜。器はiittala(イッタラ )。フィンエアーでおなじみのグラスメーカーです。シャンパングラス以外もあるようです。

エビとサワークリーム入り クミン風味のザリガニスープ

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スープとともにサラダとパンも提供されました。スープはザリガニスープ。かなり気になります。スープの中にはやわらかいザリガニがコロコロ入っています。スープの表面にはアイオリソース?クリーム?がトッピングされていて、2回楽しむことができます。エビのビスクに似た濃厚な味わいです。サラダは、ドレッシングはありません。用意されているのは、塩コショウとオリーブオイルのみ。ヨーロッパではサラダの味付けは自分でするのが主流なのでしょうか。バルサミコ酢があれば完璧でしたね。(本当はドレッシングがほしいところですが・・・。)
左下にあるパンはカレリアンピーラッカと呼ばれるフィンランドの伝統的なパイです。中心部分にはお米や大麦などを入れるものもあるようですが、これはマッシュポテトが詰まっています。これもまたおいしいです。機内でもフィンランドを楽しめるというのが素晴らしいです。
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ちなみに、こちらが塩コショウ。かわいい容器に入っています。

美食家コース(白身魚のグリルと人参のピューレ、アスパラガス、ほうれん草とズッキーニのポシェ)

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白身魚はタイのようなタイプのお魚でした。タラのような魚だとちょっと残念な気分になってしまいますからね。野菜もたっぷり入っていて健康に良さそうです。ニンジンのソースも魚とよく合います。こちらの料理はボリュームたっぷりでおなか一杯ですが、さらに料理は続きます。

フィンランドの小さなチーズ工房からのチーズ

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ペルトランブルーチーズとビーニタルフリ・熟成されたミルクチーズ・ルバーブのジャム
ブルーチーズはあまり癖が強くなく、おいしくいただけました。ジャムと一緒に味わうと甘じょっぱくなりこの組み合わせも最高です。このとき、ワインリストからデザートワインの「BARAO DE VILAR 20 YEARS OLD TAWNY PORT」を選択。チーズとの相性も良かったと思います。

フィンランドのオーガニックアイスクリームJYMY

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アイスはハーゲンダッツと思いきや、フィンランドのオーガニックアイスのJYMYバニラ味です。コーヒー味もあるようですが、スタンダードな味を確かめたくこちらを選択しました。飛行機のアイスは固いというのが定説ですが、このアイスクリームは食べごろの柔らかさ。ふわふわタイプで食事のしめにぴったりです。
このとき日本時間で午前2時過ぎ。完全に寝るタイミングを間違えました。東京に到着が午前8時。その1.5時間前に朝食が始まります。つまり寝る時間は4時間ほどに。飛行機はずっと明るいところを飛行し続けていくようですが、皆さん空気が読める方たちのようで窓のスクリーンはすべて閉じていました。
飛行機のエンジン音が結構しましたが、BOSEノイズキャンセリングヘッドホンのおかげであまり気になりません。
しかし、途中熱くて目覚めてしまい、熟睡失敗です。ギャレー付近に用意されたスナックコーナーでドリンクをいただき横になっているとCAさんに起こされました。もう朝食の時間のようです。

洋風朝食(モツァレラチーズ入りスクランブルエッグ・ソーセージとハッシュブラウン)

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夜ご飯を食べてからそんなに経っていないのにボリューミーな朝食です。ポテトは揚げてあって、朝からきついですね。ブルーベリーヨーグルトがあっさりしていてちょうどいいです。欧米の人が朝ごはんあまり食べられない理由が少しわかった気がしました。
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気が付くともう日本の大地がすぐそこに見えています。成田空港に無事着陸。
するとCAさんから「フィンランドのオーロラをイメージした機内照明です」との案内がありました。
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きれいなライトアップを見ながらの降機となりました。
フィンエアーの食事は全体的に日本人の口にも合うように作られていると思います。フィンランドだけでなくヨーロッパへ向かう場合にも使いたいと思える航空会社でした。また、フィンエアーでは睡眠時間を確保したいお客さんのために簡単な食事を用意しているようなので、そのメニューにしたほうが体にはよさそうです。ビジネスクラスというと食事に目が行ってしまいますが、寝るためにビジネスクラスに乗るという発想があってもいいのかもしれませんね。

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